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■【障がい者(障害者)のための就職・転職ノウハウ】

第31回「ケーススタディ -19『在宅勤務希望の方、隣駅の会社に通勤』」

最近のケーススタディはレアケースが続いており、今回も見方によってはレアな事例と言えますが、あきらめずに就職活動を続けること、可能な限り就業条件を広げること…という観点でみてみると、よくあるケースかもしれません。

在宅勤務を希望される方は多数いらっしゃいますが、求人が少ない現状にお困りの方も多いと思います。

今回は在宅勤務を希望していたTさんが、隣駅の会社に通勤することを決意したお話です。

■Tさんの事例

■ 年齢/性別: 40代・男性
■ 在 住 : 神奈川県
■ 障 害 : 肢体障害 2級
■ 業界/職種: 出版会社・本社総務部

■求職者側の第1条件は“在宅勤務”

会社からの提案は大きなチャンス!

Tさんは、先天性の脳性麻痺による右手指機能障害、両足関節機能障害で、都内の企業に長く勤務されていました。しかし、膝の関節の痛みが酷くなり、電車を乗り継いで都心へ毎日通勤することが辛くなり、退職を決意されました。

弊社への登録は退職して間もない頃でしたが、前述のような退職理由とあわせて、膝の痛みが酷い時期でもあり、就職条件の最優先事項が「在宅勤務の求人」でした。在宅勤務の求人案件は少なく、せっかくインターネットを経由して登録をしていただいても、Tさんに紹介できる求人がなかなか無いのが現状でした。

■会社側の希望は“通勤が可能な人”

とても暑い夏のことでした。

ある企業の人事担当者から連絡が入りました。

そこで、Tさんに電話やメールで「お住まいの近くの会社が、実は障害者採用をされるのですが、このような求人にご興味はありますか?」と声を掛けてみました。

■会社からの提案は大きなチャンス!

先方が興味を持たれた1番の方は、実はTさんでした。しかし、Tさんの希望条件は「在宅勤務」です。それでも、とにかく彼に話をしてみよう!と大畑から電話をしました。Tさんが弊社に登録をして、実に1年3ヵ月が過ぎて初めて求人情報のご相談をした訳ですが、やはりTさんは在宅勤務の求人をずっと探していて、まだ求職中でした。「なかなか条件に合う仕事が無いけど、膝や足の休養だと思って焦らずに探し続けています。」とのことだったので、一度目はここで断念して、次の候補の方に声を掛けることにしました。

ところが、先方が興味をもたれた数名の方に声を掛けた結果、離職中だと思っていた方々が、今はもう働き始めている等で、応募を希望する人が1名もいません。「もう少し範囲を広げて新しい対象者に声を掛けましょうか?」と相談をすると、「我が社に1番近いTさんは、週に1日でも通勤することは無理でしょうか?セキュリティの問題などで会社の外に仕事を持ち出すことは困難なのですが、Tさんと当社がお互いに歩み寄ることで解決策が見つかるのではないでしょうか?」とのこと。「もし可能であれば、お近くなので面接というより、会社見学・相互打ち合わせをしてみませんか?」とのご提案をいただきました。

Tさんへこのお話を伝えると、「ぜひ、お伺いして話を聞き、会社・職場を拝見したいです!」と大変前向きなご回答をいただきました。そして訪問の日時を決め、Tさんに同行して、打ち合わせにも同席することとなり、いざ会社訪問の当日となりました。

■雨降って地固まる?

下肢に障害があり、膝も痛むため、外に出るのが困難だという理由から在宅勤務を希望するTさん。そんなTさんが会社見学に出かける日は、空は厚い雲に覆われてはいるものの、雨は降っていない…という非常に蒸し暑い朝でした。アポイントは午後1時半だったので、その1時間前の12時半に、彼の自宅から100mぐらいの最寄駅の改札で待ち合わせました。約束の少し前に大畑が駅に着くと、外は土砂降りの大雨で、雷まで鳴っていました。

事前に打ち合わせ場所として考えていた駅近くのカフェは、急な大雨で満席。コーヒーショップを何軒かのぞき、やっと空席を見つけた喫茶店は、急な階段を上った2階にありました。Tさんには申し訳ないと思いつつも、階段を上り、打ち合わせをして移動の時間になりました。しかし外は相変わらずの大雨と蒸し暑さ。ひと駅電車に乗りそこから歩き…2人とも雨に濡れ、大汗をかきましたが、無事時間通り初顔合わせに臨むことができました。

「こんな大雨の中、ようこそいらっしゃいました!」と気遣っていただきながら話し合いもスムーズに進み、Tさんも“1日と言わず週2,3日の出社ができるようがんばってみます!2と歩み寄りをされ、約1時間の会社訪問は終了。先ほどまでの大雨も止み、これはまさに「雨降って地固まる」かな?と大いに期待をしました。

ところが、9月の下旬になって、先方から「大変申し訳ないのですが…」と障害者採用のお話を一時停止したいとの連絡がありました。先方の都合ではあるものの、Tさんがとてもがっかりしたのは言うまでもありません。「やはり無理して通勤するより在宅の仕事に限定して引き続き探します。もし何かあれば、紹介を宜しくお願いします!」 と気を取り直してお仕事探しを再開しましたが、ご希望の条件に合う仕事が無く、再び連絡が途絶えてしまいました。

■あきらめずに活動を続け、可能な限り条件を広げる

猛暑と大雨・ずぶ濡れの会社訪問が、ずいぶん昔のように思える、大寒の1月下旬のこと。突然、あの出版会社から大畑へ電話が入りました。


「ようやく会社の都合もよくなり、改めて障害者採用をしたいのですが、もしTさんがまだ就職活動中でしたら、ぜひ声を掛けてみていただけますか?昨年は中途半端なお話で、大変な失礼をしてしまったのですが…」とのことでした。

あの時のTさんの落胆が思い返すと、「あんな思いをした会社から再び声が掛かったことを、Tさんは喜ばないかも?すでにTさんが何かのお仕事をされていると良いのだが…」というのが正直な気持ちでした。それでも、彼の携帯に電話をしました。

久しぶりの電話ですが、Tさんはとても感じ良く、話を聞いてくださいました。

“今も仕事を探しているが在宅勤務の仕事は、本当に無い。これもご縁だと思って、思い切って隣駅まで通勤してみようかと思う”…と前向きに考えておられ、“実は年末に主治医を変えたところ、例年寒い冬は辛くなる足の調子が、秋と変わらずある意味調子が良い感じなんです。春には前職を辞めて丸2年になるので、そろそろ休養も終了して出掛ける(出航する)時かな?と…ちょうど思っていました。”と、この話しを喜んでくださいました。

改めてTさん2人で、今度は彼の自宅近くの駅からタクシーで先方に訪問し、仕事内容・就業時間など雇用条件を確認し、その場でTさんも条件を受諾され、まずは週3日の通勤を2月中旬から開始することとなりました。

在宅勤務を希望される方の中には、家から出ることも、そもそも歩くことも困難という方もいらっしゃると思います。そのような方々にとっては、今回のお話は、動ける人が在宅勤務を希望したが、結局は在宅の仕事はなかったというお話ですね…とも見えるかもしれません。その通りだと思います。

でも、春の時点では、Tさんは足が痛いだけでなく、電車や人が多い駅のホームに行くことが怖い…など、通院も大変そうな、とても重い障害の方でした。だから前職では長く会社に勤務し、事務経験が豊富であっても、弊社からも他社やハローワークからも、お仕事の紹介がないまま1年以上が経過したのです。けれども、それを変えたのはTさんの努力と決心だと思います。

“本当は在宅勤務が希望だが、隣駅の会社なら通勤できるかも?”と前向きに考えてみたこと。そして、その会社の提案に耳を傾け、実際に訪問をしたからこそ、今回の縁が結ばれたのです。もし、Tさんが「隣駅でも無理です」と断り続けたら、別の人がこの会社に就職されていたでしょう。

あきらめず、前向きに試してみようと努力をして、先方都合で一度は流れた話しですが、再びやってきたチャンスを(通勤し続けることができるか?心配で、不安だが)活かす決心をしたのもTさんです。

もちろん、膝が悪化して通勤困難になる可能性はあります。でも、これから春になり気候が良くなると現在の体調を維持し続けることや、新しい主治医のもと、薬も変えることで、体調が良くなる可能性も、兆しも十分あります。

「もう少したったら、電車でなく徒歩で通ってみようかと思います。徒歩通勤も十分可能な2km以内の会社ですから。もしかしたら歩くことで更に体調が良くなるかも?しれません!」と、本当は心配・不安も多いことと思いますが、筆者には明るい未来のお話をしてくださるTさん。無理をしないで、ゆっくり仕事・会社に慣れてくださいね!


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