■【障がい者(障害者)就職・採用・転職ノウハウ】
第15回「就職・転職ケーススタディ 事例-3『会社を辞めようか?…と悩んでいる時に。』」
今回は、誰もが遭遇する可能性のある「会社・仕事を辞めようか?」という悩みを抱えている方の事例をご紹介します。
このコーナーは大畑の主観で選んだテーマと内容であり、何かを良いとか悪いとか述べるものではなく、特に今回のケースは、こんなことがあったという事例をお伝えすることだけが目的です。 Cさんや大畑の考え方に、異論・反論あるいは賛成のご意見などあれば、ぜひアンプティパまでご連絡下さい。多くの皆様の声をいただき、今後の参考にさせていただきたいと思っています!
■Cさんの事例
■ 年齢/性別:現在30代前半・男性
■ 在 住:東京都
■ 障 害:下肢5級
■ 業種/職種:製造業/工場での一般事務
Cさんは事故の後遺症による下肢障害がある30代前半の男性です。約2年前に大手メーカーに採用され、自宅の近くにある工場の管理部門で事務職員として就業中です。真面目できちんと仕事をする彼は、周囲の期待や信用を集め、次第に仕事が増えてきました。その一方で“足の痛みがひどくなってきたこと”“仕事のこと”“上司のこと”“彼自身のこと”で悩んでいる…と、今年の春先から相談を受けていました。
以下は、大畑とCさんのメールのやり取りの一部を、ほぼそのまま抜粋したものです。このメールの前の時点で、私から投げかけた「退職でなく部署の異動は考えられないか?」という質問に対するCさんからの回答と、大畑からの返信メールの文面です。
■Cさん⇒大畑
大畑様 いつもお世話になっております。今回の一連の件では、ご迷惑をお掛けし申し訳ございません。 大畑さまからのご提案(ご質問)を読み、正直「ハッ」としました。今の自分が、あまりにも視野の狭い所にいることに気付きました。しかし、今私が勤務するA社という会社自体に対し、このような状況下では、もはや未練はありません。A社という“傘”の中で仕事をしている限り、少なくとも私にとっては同じ状況が続くのではないかと思います。たとえ配属先が本社に変わっても、他の工場に転勤になっても、根底にある「会社の方針」は同じなわけですから。ただ「各事業所のトップの考え方で、大きく状況が変わるはず」ということについては理解できます。
今回の私の悩み・一連の件は、以前にご相談した内部体制の問題に加え、障害がある足への過度な負担が発端になっています。A社全体として、障害に対する配慮については…正直“無い”と思われるのです。
その理由としては…他の方の例で恐縮なのですが、先日私の働くO工場から本社へ転勤した方がいました。その方も障害がある方でした。下肢に障害があるため、歩くときに足がハの字になってしまい、私よりも不自由なのではないか思われる方です。その方は自宅から、より遠くなる本社オフィスまで電車で通勤することになりました。また、O工場では品質管理の仕事をしていましたが、事務棟から製造棟まで小さなダンボールを持って、足が私より不自由な中、顔を真っ赤にしながら移動をしていた彼の姿を私は忘れられません。そのようなことをさせているA社は、障害者に配慮をしているとは、到底思えないのです。また、そのような同僚・仲間に対し手を差し延べる(ささいなことでも嬉しいのです)ことができない、A社の社員にも問題はあると思っています。
しかし、障害者だからといって、両手を挙げて「手伝ってくれ!」と言っているわけではありません。私の中でできることは、自身でやります。例えば電車の優先席の前に私が立って「さあ、私は足が不自由だから、席を譲りなさい」などと言いたいのではないのです。優先席以外の席でつり革につかまり、たまたま「どうぞ」と声をかけてくれる…という自然な行為が非常に嬉しいのです。障害者だから、おんぶにだっこという考えでは決してありません。これは障害者全体にも言えるのではないかと思います。
私の考えは、甘いでしょうか。
となりの芝生は青く見えるというわけではありませんが、次はそのような環境の中で働きたいと考えております。しかし、その前には、様々な情報収集をし、きちんと万全の準備をしなければならないこともわかっています。
もしかしたら、またいろいろと大畑さんを頼りにするかもしれません。その際は引き続き、よろしくお願いいたします。
■大畑⇒Cさん
C様
お返事が遅くなり申し訳ございません。異動したとしても、状況は変わらないだろうとのお考え、了解いたしました。あくまで、大畑の個人的な質問だったので、気にしないでください。
Cさんの考えは、ごく普通の感覚であり、考えが甘いとは思いません。
「障害がある」ということは、決して特別なことではなく、一人ひとりの個性と同じだと思っています。例えばですが…人とお話することが非常に苦手で、控えめな新入社員に、飛び込み新規営業の仕事を任せたとすると、多分その新人さんは、毎日が苦痛で、仕事を辞めたくなると思います。
重要なポイントは、そんなふうに「仕事を辞めたくなるような状況に遭遇したときに、その気持ち・思いを、どんな行動に表すか?」だと思います。
・とてもじゃないが、営業の仕事はできない!と上司や会社へ「できない」ことを訴える行動
・「できない」ではなく「~~に移りたい」「あの仕事をしたい」と提案する行動
・「できない」とは言えないし、提案もできないので「どうしたらよいか?」と相談をする行動
・上司や会社へ何かを言うことや、ちょっとした相談さえできないので「何もしない」という行動
障害があってもなくても、自分の適性に合わない仕事を無理して続けている人は(現にCさんが良い例ですが)たくさんいると思います。その人達が、どんな行動を経て、退職したのか?それとも続けているのか?様々だと思います。
ただ、何らかの行動をしたけど、結局のところ「あきらめて」退職する人は、おそらく、どこに行っても最後は「自分ひとりでは、どうしようもない」とあきらめることを繰り返してしまうのではないか?と思います。
転職では、個人の求職者が会社を選びます。でも一旦就職し、その会社の一員になったら、上司を選ぶことはできません。どこに転職しても、自分と相性の良い人・悪い人、部下のことを親身に考えられる人・そうでない人…様々な人(上司)がいるはずです。
もちろん、無理にA社に引き止める気は私にはありません。ただ、Cさん自身もおっしゃっているとおり、しばらく様子を見て、また転職準備をするとしても、しっかり調べて次の行動に移りましょう!
この後Cさんは、本社・人事の方とも相談をして、現在も同じ職場で、継続して頑張っています。
しかし、彼の悩みは依然として解決していません。決して雄弁でない彼ですが、決断を急ぎ安易に辞める…といったことはなく、社内・社外のいろいろな人々と相談・話をしながら、現在自分の進む道を探しています。
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