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■【障がい者(障害者)のための就職・転職ノウハウ】

第10回「内部障害の方の就職 ~腎機能障害~」

腎機能障害における“等級”と雇用人数のカウント

さて、今回は内部障害がある方、特に腎機能障害の方の就職活動と就業についてのお話です。

一般的に内部障害は、外見を見ただけでは障害があることが分からないという特徴があります。しかし腎臓機能障害で、特に透析治療を実施されている方の場合、透析治療のための時間の確保が生きていくためには絶対に必要です。あくまで、私どもの接する範囲で見る限りでは、腎機能障害の他、別の障害もある方は少数派ですが、糖尿病が原因で腎臓に障害が発生する方が増えている現在は、複数の障害(病気)で苦しんでいる人も多いと思います。しかし今回はあえて腎臓の機能障害に焦点をあててお話をさせてください。

透析治療を実施されている方の身体障害手帳の等級は1級です。障害等級が1級あるいは2級の方は、1週間の所定労働時間が30時間を越えると雇用人数の上では“2人分”としてカウントをされます。なぜ“2人分”のカウントになるのか?というと、そのわけは、障害者がより多く雇用されるように(障害者の雇用の促進等に関する)定められている法律において、実際にはその法律の求める雇用人数を達成している企業が少ない…という現状にあります。
例えばですが、週3回の通院配慮が必要な透析の方を採用するにあたっては、等級が1級ということで、1名の採用でも2名を採用したことになります。こういったダブルカウントを行うことで、雇用の促進を図っているのです。


企業が気にかける“1週間の合計労働時間数”

となると、1級の障害者手帳をお持ちの透析治療中の方は、採用されやすのか?というと現実は違います。

透析の方が就業する際、日中の透析から夜間透析に時間を変更するケースが見られます。それは、日中に仕事をすることを優先するという理由の他に、採用する側が労働時間を気にしている・・・という背景もあります。

では、具体的に労働時間の計算してみましょう。

土日祝日がお休み、勤務時間は9時~17時、お昼休憩が1時間…このような条件の基で働くとします。この場合、1日7時間労働になり、1週間の労働時間は、7時間×5日=35時間となります(残業含まず)。

では、週3日(月・水・金)に午前透析(仮に午前9時~午後1時とします)に通う方がこの職場で働くとして、1週間の労働時間を比べてみましょう。

透析が終わってから、昼食をとり、会社へ移動する時間を2時間とすると、透析に通う日は午後3時からの出勤になります。週3日(月・水・金)は午後3時~午後5時の短時間勤務、それ以外の週2日(火・木)は午前9時~17時までの通常勤務すると…

(通常勤務:7時間×2日)+(透析後出勤:2時間×3日)=20時間

これが、1週間の労働時間になります。仮に、透析通院をする月・水・金をお休みにすると、火・木の7時間×2日=14時間が1週間の労働時間になるわけです。

次に、週3日(月・水・金)に夜間透析(仮に17時~21時とします)に通う方がこの職場で働く場合を考えてみます。

勤務先からクリニックまでの移動時間を1時間として、月・水・金は16時には仕事を上がることになります。透析に通う3日間の勤務時間は、午前9時~16時までの6時間。火・木は通常に定時勤務をするので、

(通常勤務:7時間×2日)+(退社後透析:6時間×3日)=32時間

が1週間の労働時間となります。


会社側から考える透析を必要とする方の雇用について

では、上に例をあげた「週3日の午前透析」と「週3日の夜間透析」、「週3日透析のため週2日のみ勤務」では、透析時間の確保が必要なAさんを採用する場合、会社の立場で考えると、どのパターンでの通院をしてほしいと考えるでしょうか?

答えは…「“火・木・土”の週3日の夜間透析」か、「“月・水・金”の週3日の夜間透析」です。

ちょっとイジワルでしたね(笑)。上記に書いてないパターンを含めましたが、会社としては「できるだけ働いて欲しい」というのが通常の考えです。通院への配慮がある一方では、早退やお休みされる方の代わりとなってお仕事をカバーしている社員さんがいる訳です。コスト削減や効率化のためにギリギリの人数で仕事をしている多くの会社(職場)では、障害への配慮をする代わりに負担が増えることは、とても悩ましいことなのです。

さらに、障害者雇用カウントの観点から見てみましょう。

透析を要する方を採用する企業側が考えることの一つに、1週間の労働時間が30時間を越える形で就業して欲しい・・・ということがあります。これは冒頭でも述べましたが、“週30時間以上の就業”が、障害者雇用におけるダブルカウントの条件となっているため、1級もしくは2級の等級の障害者手帳をお持ちの方を採用する際には、人事担当者が考えることです。

もちろん、様々な事情で1週間の労働時間が30時間未満になり、ダブルカウントでなく1人分にカウントされる1級・2級の方もたくさんいらっしゃいますし、求職者として個人の立場で考えると、障害者雇用カウントの数字などは無意味であり関係のない問題ですが、雇用をする側(会社側)からみると、重要なポイントのひとつになってくるのです。

だからと言って、無理に「夜間透析に変更してください」などとお願いするつもりではありません。今までの経験からも、求人企業が、会社の都合で透析時間やクリニックの場所を変更させるといったような話は、聞いたことがありません。私ども紹介エージェントはもちろん、求人企業も、障害のある求職者の採用を考える際に、最優先するのはその人の心身(障害)です。仕事のために心身を犠牲にする・無理をさせるなど、あってはならないのですから。

お伝えしたかったことを簡単に申し上げると、就業できる時間が週30時間を越えるか?どうかで、採用する側の気持ちが変化する場合がある、ということです。透析や腎機能障害に限らず、内部障害の場合は、見ただけでは障害の有無がわからないため、採用する側が障害への配慮を忘れてしまう場合があります。典型的な例として、労働時間をもう少し長くできないか?と言ってくるなどが、このような背景で発生することがあります。


あきらめずに周囲の理解を求める努力

就職活動イメージ2腎機能障害の方の採用を検討する際、知識のある人事担当者は、「現在は透析治療を行っていないけれど、いずれは透析のための通院が必要になる可能性もあるだろう」と考えます。しかし、後天的に腎臓の障害が発生した人の場合、障害が軽度のうちは健常者と同等に働くことができる場合が多く、病気や障害の知識が少ない人事(会社)だと、「腎臓や心臓の障害の方は、仕事ができるから助かるよ!」と、「仕事ができる=配慮が少なくて助かる=いろいろな職場で受け入れ可能」…などの先入観をもっているケースも見られます。

時々、障害のある登録者からこんな話を聞くことがあります。

「人事異動で新しく上司になった方は、私の障害のことを前任者から引き継いでおらず、理解もしてないようで、今は辛い環境です・・・」

配属されている部署に限らず、人事部の中でも初めて障害者採用を担当する人、営業から人事に異動してきたばかりで障害者のことだけでなく、そもそも人事業務に不慣れな方など、障害に対する理解が薄い人事担当者に対する悩みを抱える方は多いようです。

このように、社内の人事異動などで、職場・仕事の環境が変化するのは組織の中で働く以上、覚悟をしておく必要があります。その上に、腎機能障害の方は(腎臓に限りませんが)障害が進行する可能性と、それに伴い働く時間や生活環境を変化させないといけないことがあります。そのとき、周囲にご自身のことを正しく理解してくださる方がいないとしたら、どうすればよいでしょうか?

唯一の正解など無い問題なのですが、私どもの経験では、あきらめずに社内の身近な上司・仲間から始めて、人事部の方や、所属部門の部長さん、役員さんまで何度でもお話をしていくのが良いように思います。常日頃から、よき理解者が一人しかいない…より、複数の相談相手が社内にいるようなコミュニケーションを心がけておくことも必要ですね。

それでもお困りの時は、弊社と今まで何も関係が無いという方でも、大畑宛に連絡下さればご相談にのります。「いつもこの記事読んでます…」などと、お世辞をおっしゃらずとも大丈夫です(笑)。
ぜひ、一人で悩まずに相談してみてください!


次回、第11回は、脳性麻痺による障害のケースをお話します。脳卒中・心筋梗塞など中高年になってから発症し、病気は治ったけど後遺障害がある・・・といった方などのケースです。


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