■ 【障がい者（障害者）就職･採用･転職コラム】
問題の本質は採用企業の意識改革
障害者雇用について「やりがい重視」「学びの場で質向上」といった新聞記事を目にしました。大企業ではよく見かける表現ですが、実際の採用＆雇用の現場では量（人数の確保）が優先されているのが実情です。
多くの企業が最低賃金・短時間勤務を前提に障害者を採用し、質よりも「法定雇用率を満たすこと」が目的化してしまい、結果として本質的な戦力化や定着にはつながりにくい現実に対する警鐘を鳴らす新聞記事であれば良いのですが、少し違うように見えました。
障害者本人のスキルアップ支援や学びの場の整備を否定するつもりは全くありませんが、それが「採用する側の姿勢や制度の歪み」を放置したまま進められると、支援を受けても活かす場が乏しいというミスマッチが残り続けるのでは？と思える記事でした。
まず取り組むべきは、障害者を採用＆雇用する企業側の意識と仕組みの改革です。
＊最低賃金・短時間前提ではなく、職務設計をゼロから見直すこと
＊障害者だからではなく、戦力として役割を定義すること
＊合理的配慮を「コスト」ではなく「生産性の前提」として扱うこと
＊支援機関任せではなく、自社内でのマネジメント力を高めること
こうした企業側の変化があって初めて、障害者側のスキルや意欲が活かされる環境になると思います。支援の質向上は重要ですが、「雇う側が変わらなければ何も始まらない」という点が障害者雇用の本質的課題だと思います。
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