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■ 【障がい者(障害者)就職・採用・転職コラム】

2022年4月1日より中小企業に対しても労働施策総合推進法に基づく「パワーハラスメント防止措置」が義務化されたことで、すべての企業において法に基づく措置が義務付けられることになりました。

事業主が必ず実施しなければならない「職場におけるパワーハラスメントを防止するために講ずべき措置」の具体的な内容は以下のとおりです。

1.事業主(経営者)の方針等の明確化及びその周知・啓発
 (就業規則等・社内規程の作成、研修の実施)
2.相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備(相談窓口の設置)
3.職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応
4.1~3までの措置と合わせて、相談者・行為者等のプライバシーを保護すること、その旨を労働者に対して周知すること、パワハラの相談を理由とする不利益取り扱いの禁止

しかし、法律でパワーハラスメントが防止できるものでしょうか。アンプティパに登録される障害をお持ちの方々の中で、50%に近いぐらいの比率の人がパワハラ被害により退職をした、もしくは現在進行形でパワハラ被害に会っています。その多くの方々が上場大企業もしくはその関連会社でとても嫌な経験をされています。

障害者だから無理はさせないという建前の下で雑務しか与えない、逆に隣の健常者と同等の仕事を行っても障害者だから評価・給与が抑えられる等、「障害者=自分とは違う人」という差別的なレッテルを貼る人=行為者(加害者)が未だに多いことに、それも大企業に多数いることに憤りを感じます。

パワハラ防止措置の義務化は、それ自体は悪いことでは無いのですが、ハラスメントの行為者(加害者)に「自分の言動が、相手を傷つけている」という自覚が無いことが多いので、法律だけでなく会社の就業規則などに罰則を掲げても、自分がそれに抵触しているかも?と気にすることも無い訳で、パワハラ防止に大きな効果は期待できないと思います。

令和2年度 厚生労働省委託事業 職場のハラスメントに関する実態調査によると、全国の 20~64 歳の男女労働者 8,000 名のハラスメント経験は下記の通りで、パワハラ被害者は3割を超えています。

そして「何をしても解決にならないと思ったから」何もしないという人がパワハラ・セクハラでは最も多いという調査結果も出ています。

もちろん、同僚や上司・家族や友人に相談したという人も1割~2割程度います。しかし相談した結果、問題を認定された人は2割~3割程度で、パワハラに関しては6割近くの人が勤務先から曖昧な対応を受けています。

このような酷い調査結果が出たからこそ、パワハラ防止措置の義務化が施行された訳で、これで防止など無理だろうと悲観していては何も変わりません。無意識にハラスメントを行う人に対して「その言動はNG」と知る機会=経営陣からの強いメッセージ、研修や勉強会を繰り返し会社が実施することを期待しつつ、それらの防止措置が無い場合は人事部や役員会に「パワハラ防止措置は会社の義務です!」と意見具申することも必要でしょう。

とは言え、自分が被害者になった場合は降りかかる火の粉に耐え続けて心身が疲弊し、仕事が出来ない状態に悪化する前に、問題の解決が無理そうであれば会社を休む・辞めるという選択を取る人も「図表11ハラスメント行為を受けた後の行動」を見ると少なからず居ることが分かります。

アンプティパは、ハラスメント問題に直接介入することは出来ませんが、困っている貴方のお話しを聞くことは出来ます。そして必ず良い解決策が見つかるとお約束することも出来ませんが、貴方の辛いお気持ちをしっかりお受けして、吐き出すことで少しでも楽になって頂くように支援することができます。一人で抱えずに、遠慮なくご相談下さい。


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4月1日以降・2021年度もアンプティパ(小さな一歩)は、コロナ禍で厳しい状況であっても動き続ける人、どんなに小さな一歩でも良いので進み続ける人と共に活動します。引き続き、宜しくお願い申し上げます。 無料登録いただきましたら、就職・転職に関するご相談をじっくり伺います。
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