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■ 【障がい者(障害者)就職・採用・転職コラム】

まず最初に「採用選考で精神障害の手帳が2級だと、3級より不利になることはありません」と、声を大にしてお伝えします。…と言うのは、新規登録された精神障害者保健福祉手帳2級の女性から「障害者専門の大手人材エージェントのコンサルの方から、『精神の手帳が2級だと選考に不利だから更新の際に3級に変更できるなら、そうして下さい』と言われたので、それまで転職活動は止めた方が良いでしょうか?」と質問されたことが最近あったためです。

確かに、障害に関する知識や採用&雇用のノウハウが無い会社の採用担当者が、単純に精神2級は3級より障害が重いから採用は遠慮しようかな?という思考・行動をとることが実際にありますが、それは障害を持つ方への理解を真剣に行わない、ダメ企業・人事のやることであり、障害に関する知識を十分に持っている人事担当であれば「2年毎に更新する精神障害者保健福祉手帳に表示される等級は、更新時に添付する主治医の診断書を行政の担当者が見て決めているだけのことであり、その人の状態が常に正しく示される指標ではない」ということを知っています。

だから、精神の2級の方でも今は寛解状態が維持できていて調子が良いという人もいれば、精神3級の方が体調を崩して起き上がることが辛くて大変という時もあるので、真剣に障害者採用選考を行う人事・会社は、応募してきた障害をお持ちの方が、今はどのような体調であるのかと、この1,2年の体調・通院・服薬の変化をしっかり確認します。

一方、手帳に記載されている等級を採用選考の判断指標とし、書類選考では2級の人をNGとして3級の人は合格とするような人事担当(会社)は、応募者の「手帳」だけ見て「人間」を見ない人事であり、障害者採用&雇用を仕方なく(ヤル気なく)法律に従って数合わせとして行っている会社ということもできます。

そのようなダメ会社から、「ウチは、精神2級の人はNGだから、3級の人を推薦して」と言われることが人材エージェントにはあります。もっと酷い場合は「精神と知的、それと免疫はNGだから、それ以外の障害者を推薦して」と明確に差別を行う会社もあります。でも、そんなダメ会社の言う事は、仕事を探している障害をお持ちの方(個人)には関係ない話です。

障害者支援の看板を掲げている障害者専門・大手人材紹介会社の社員が、ダメ会社の非常識を求職者へ「余計なアドバイス」として伝えていることに、久々に怒りを感じてしまいました。繰り返しますが精神2級は3級より不利などという事はありません。

肝心なことは、障害者手帳を開示して働く際に、ご自身の心身の状態を正しく説明できることと、どんな配慮があれば、どのように働けるのか、簡潔に説明できることです。アンプティパは、障害の種類や等級などで支援ができる・できないという判断はしません。まずは、しっかりご本人のお話しを伺います。


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